『WASABI-Elişi』
羽根木で見つける針仕事の雑貨

あ い う

新代田の森の中、2014年にオープンした雑貨のお店「WASABI-Elişi(ワサビ・エリシ)」

いったい何を売っているの? 店主の赤松千里さんにお話を聞いてきました!


WASABI-Elişiの3つのキーワード

 

① oya(オヤ)

 糸で、花や植物の実、幾何学模様などを表現するトルコの手芸。細い糸と縫い針で作った結び目が、まるで編み物のように見えます。近くで見るとものすごく繊細。

② トルコ

 今、トルコのデザインがおもしろい。新進気鋭の作家がたくさん出てきて、服、アクセサリー、雑貨なども、斬新なデザインのアイテムが増えてきているんだそう。

③ 針仕事

 「縫う」「編む」「刺す」「結ぶ」といった針を使った手芸をテーマに、国内の若い作り手の作品を展示・販売。作家同士の交流から、新たな動きも誕生しているとか。

 


 

店主の赤松さんに、お店のことを聞いてみたよ!
——WASABI-Elişi」は何のお店ですか?

 トルコの伝統雑貨と、日本の作家ものの雑貨を扱うお店です。

 

——どんなアイテムを置いているんですか?

 トルコの伝統的な針仕事「oya(オヤ)」を取り入れたスカーフやアクセサリーは、日本では他にない品揃えかと。

 私が年に1〜2回トルコに行って、伝統的な技術に裏付けされていて上質な、そして日本の方にも使いやすいものを、主に地方まで足を延ばして買い付けてきています。

 

——店名の由来は?

 みずみずしい青い葉をイメージさせる「ワサビ」と、トルコ語で「手仕事」を意味する「Elişi」を組み合わせました。

 

——作家ものの雑貨というのはどんなものを?

 「針仕事」をキーワードに、日本の新進作家が針仕事で作った雑貨を、ほぼ月代わりで置いています。

(過去の展示)

 ■gresyanalogy  http://www.greysanalogy.com/

  新素材や絹など、素材にこだわったニット作家さん

 ■チンタラ民芸

  アイヌの模様を、やわらかな刺繍で表現している

 ■ -niitu-  http://niitu.jp/

  自作の絵本とリンクした洋服を作るデザイナーさん

 ■ 日傘工房 パラソラ http://parasola.net/

  着物から日傘を作る作家さん。オーダーも可能

 ■こぎん刺し作家

  角舘徳子 http://ruikisaragi928.wix.com/kakudatenoriko

  夏次郎商会 http://kogin-natsujirou.tumblr.com/

  手芸家こひろ https://ja-jp.facebook.com/KoginbearStyle516

  青森の伝統的な刺繍を、小物やテディベアにアレンジ

 

——作家の方とはどうやって知り合うんですか

 最初は知り合いをたどって……が多かったですが、お店を始めてから、展示期間が重なった作家さんたちがいつの間にか仲良くなっていたり。「今度一緒に仕事をしましょう」という展開になったりもするので、見ていておもしろいですね。

 また、新代田周辺にも作り手同士の横のつながりがあって、そこから人間関係が生まれることがありますよ。

 

——他に置いているものはありますか?

 パラグアイのカラフルな刺繍「ニャンドゥティ」や、トルコの現代作家のアクセサリーも置いています。

 

——トルコの手工芸に出会ったきっかけを教えてください

 学生の頃、イスタンブールに留学したのが最初。

 当時はトルコの手工芸に、取り立てて興味があったわけじゃなかったんですが、「日常の中に女の人の手仕事が生きているなあ」というのは感じていました。「oya」の魅力に気づいたのは、それから10年以上経ってから、2012年くらいですが……

 

 

 

——時間差があったんですね

 そうですね(笑)。もちろん「oya」のスカーフはたくさん持っていたし、ファッションにも取り入れていましたが、頭には巻いたことがなかったんですよ

 それが、3年前に何気なく髪に巻いたら、「肌触りがいいな」「しかもかわいいな」ということに気づいて。急いで勉強し始めました。

 そのうち、日本の人にも「oya」のスカーフの良さをもっと知ってもらいたい、と思うようになって。日本にはどこにも扱っているお店がなかったので、「トルコの伝統的なスカーフを、果たして日本の方に受け入れてもらえるのか?」最初は不安があったんですね。それで、反応を確かめるためにも、2年間は軽井沢などで期間限定の展示会をいくつか開きながら、常設の店を出す計画を立てていたんです。

 

 

——なぜ新代田にお店を?

 近くに親戚がいて、「どんな街か」「どんな人が住んでいるか」をイメージしやすかったから。

 それから、お店が入っている「亀甲新」という建物との出会いも大きかったですね。一度来たらまた訪ねたくなる特別感と、リラックスできる空気がある。場所の力があるみたいで、来てくださる方にもゆったりしてもらえている気がします。

 

——内装も素敵ですが、こだわりは?

 床の一部や什器に、建て直しのあった小学校の廃材を使っています。「comme l’air(コムレール)」の、北原暁彦さんという建築家の方のデザイン。体育館の床とか、家庭科室の机とか。なつかしい感じがするでしょ?

 アクセサリーなどの陳列には、下北沢に昔からあったお菓子屋さんの木箱を使ってます。地元の人が来てくださった時に話が弾むし、アンティークで落ち着いた空間を作りたくて。

 

——お客さんはどんな層の方ですか?

 ふらっと入って来てくれる、地元の人が多いですよ。おばあちゃんとお孫さんとか、姑さんとお嫁さんとか、何代かで来てくれている方もいて、「新代田って歴史ある土地なんだな」と感じますね。

 あとは、「oya」を求めて遠くから来るコレクターの方とか、oyaを趣味で作っている方とか。

 

 

——作り手の人もくるんですね

 本格的な「oya」を扱っているところって、日本になかなかないから、うちのお店には「oya」を使う人・作る人・見て楽しむ人・集める人が、自然と集合してしまうみたい(笑)。ビーズの「oya」を作る講習会もやっています。

 私は編むほうはできないので、「すごいなあ」って見ているばっかりなんですけどね。

 

——そういえば、お店の外でも何か売っていますよね?

 あ、あれは「軒下パザール」といいます。「バザール」や「マルシェ」ではなくて、トルコ語で市場という意味の「パザール」。店の外の軒先で、不定期に開いています。

 

 
——「パザール」なんですね!

 はい。ケーキ、ハム・ソーセージ、お花屋さん、無農薬の野菜など、ワサビ ・エリシとひびき合える方に店の前のスペースを提供しているんです。出店する方は、代々木、八王子など、さまざまな場所から来てくれています。

 新たな出会いがまたお店作りにつながっていくこともあって、楽しいですよ。

 


——では最後に、「WASABI-Elişi」をどんなお店にしていきたいですか?

 地元の方に愛されるお店にしたいです。「誰か大切な方にプレゼントを買いたい」とか、「自分で身につけるおしゃれなものを探したいなあ」とか。お買い物でなくても「綺麗なものを見たい」という時に「そうだ! ワサビ ・エリシに行ってみようか」と、思い出してもらえるような店になれたらいいな、と思っています。

 地域のつながりを大事にしながら、居心地のいい空間を作っていきたいですね。

 ※今後の企画、「軒下パザール」「講習」の予定は、「ワサビ・エリシ」のウェブサイトをご覧ください

 


 

ワサビ・エリシデータ

編集
住所
世田谷区羽根木1-21-27 亀甲新 ろ 59

電話番号
03-6379-2590
URL
http://wasabielisi.com/
アクセス
京王井の頭線「新代田駅」「東松原駅」徒歩3分。

小田急線「世田谷代田駅」・京王線「代田橋駅」徒歩10分。

営業時間
11:00~17:00 ただし、

木曜日と金曜日13:00~19:00

定休日
火曜日(祝日は営業)
駐車場
無し

お車でお越しの際は近くのコインパーキングをご利用ください。

店内写真